内定者懇親会の内容はどうする?入社意欲を高め、内定辞退を防ぐイベント企画の例を紹介

会社に対する不安やイメージとのギャップなどから、学生の内定辞退が課題となっていることに悩む採用担当者の方も多いと思います。内定を出してから入社までの期間に、定期的な連絡・内定懇親会・研修などの『内定者フォロー』がとても重要です。

「内定者辞退を防ぎたいけど、具体的にはどんな方法でフォローをすればいいの?」
「コロナ禍下でもできる内定者フォローのアイディアが知りたい」

そこでこの記事では、上記のような悩みを抱えている採用担当者の方へ

  • 内定辞退を防ぐための効果的な懇親会の内容
  • オンラインでもできる内定者フォローアイディア
  • 内定懇親会を成功させるためのポイント

をご紹介します。

こちらの記事を参考にぜひ学生の入社意欲の上がる懇親会を実施しましょう。

『内定者フォロー』の重要性

近年、新卒・中途ともに内定者の内定辞退の多さが深刻な問題となっています。

なぜなら学生や求職者は、自分にとってベストな就職先を見つけられるまで、企業からの内定を一旦は承諾しつつも、就職活動を継続するというケースが多いからです。

内定辞退を防ぐためには、内定を出してから入社までの期間に行われる『内定者フォロー』が鍵となります。

内定者フォローは、特にここ数年で非常に重要性が増してきているとされ、新卒採用実施企業への調査でも、97.2%が内定フォローが必要と回答しています。

また、学生が経験した内定者フォローの上位3つは、

1位 内定式 (78.5%)
2位 社員との懇親会 (61.0%)
3位 人事からの定期連絡 (42.8%)

となっています。

さらに、経験した中で「入社意欲が高まった」内定者フォローの上位3つは

1位 内定式 (50.4%)
2位 社員との懇親会 (48.4%)
3位 人事担当者との懇親会 (23.8%)

となっており、内定式や懇親会など、他の内定者や既存社員と対面する機会が入社意欲の向上に寄与していることが分かります。

【効果的な内定者フォロー】既存社員も含めての「内定者懇親会」

内定者懇親会の目的は大きく分けて以下の2つが挙げられます。

  • 入社前に自社の雰囲気を知ってもらうこと
  • 内定者同士の交流を深めること

特に、内定者の入社意欲を高める内定者フォローの方法は、社員や人事担当者など既存社員を交えての「内定者懇親会」が非常に有効です。

内定者懇親会だからといって内定者だけを集めるのではなく、既存社員にも参加してもらうことが重要です。

  • 年齢・ポジションの近い社員から入社後数年の実際の仕事について話を聞く
  • 子育てをしながら働いている社員にワークライフバランスについて聞く
  • 長期的なキャリアの相談をする

など既存社員の話はリアリティや説得力があります。

また、内定者だけでは知り得ない情報によって「入社後の働くイメージ」を具体的に持つことにもつながります。

内定者懇親会がかえって内定辞退につながる場合も・・・

一方で内定懇親会の内容によっては、内定辞退につながる場合もあるので注意しましょう。

理由としては、内定者同士の交流の中で「他の内定者と雰囲気が合わなかった」と感じてしまうケースがあるからです。

内定承諾後に辞退した理由として、「より志望度の高い企業から内定が出た」を除くと「その企業のマイナス面に気付いた」が1位(12.8%)、「他の内定者と雰囲気が合わなかった」が2位(10.6%)です。

※参考:キャリタスリサーチ『調査データで⾒る「入社に向けた内定者フォロー」

内定者懇親会などで内定者同士が話す機会を設けたばかりに、「ノリが合わない」「うまくやっていけるか心配だ」と、たった数人との相性で企業そのものとの相性に不安を抱かれてしまうケースもあるということです。

実際に入社後に仕事上で接するメンバーはごく一部なのに、内定者懇親会では「さあ、これから仲間として頑張ってもらいます!」といわれているような雰囲気でプレッシャーがかかります。

「全員とうまくやっていけなければ…」「ここで浮いてしまったら入社後に気まずそう…」と焦ってしまうと、たまたま席の近かった数人と気が合わなかっただけでも、入社後の新生活が不安に思えてきてしまうものです。

そうならないためには、内定者同士であっても既存社員であっても、初めは相性の良さそうなメンバーでグルーピングして座席を分けるなどしておき、初対面でのコミュニケーションに不安を感じさせないようにすることが大切です。

内定者懇親会の基本的な内容

内定者懇親会とは内定者同士・内定者と既存社員が親睦を深めるための会です。一言で内定者懇親会といってもグループワークや食事会など内容はさまざまです。

それぞれ独立して実施することもあれば、1日に複数または全てを実施することもあり、基本的な内容は以下の通りです。

食事会(飲み会)

主に夜の飲み会などでざっくばらんに雑談をして、内定者同士や既存社員との相互理解を深めることができます。さらに終業後の時間帯であれば既存社員も参加しやすくなります。

内定者懇親会として最も一般的にイメージされる内容といえるでしょう。休日にバーベキューを行うなど、お互いの素が見えやすくなる形式もおすすめです。

グループワーク

主に内定者同士で、相互理解や企業理解が深まるようなテーマでグループワークを行うもの。

ワークの内容を既存社員や役員に発表することで、社内に内定者がどのようなメンバーかを知ってもらうこともできます。

テーマは、新規事業の提案を考えさせる内容や、既存事業の課題と解決案を考えさせる内容などを用意すると企業理解が深められます。

交流会

内定者の相互理解が深まるよう、簡単なゲームをしたり、テーマを決めて座談会を行うなど、内容そのものは自由です。既存社員に参加させると、そこで深まった関係性が入社後も活かせることもポイントです。

また、就業時間内であれば夜に行われる飲み会と違って、アルコールが苦手なメンバーや育児をしているメンバーも参加しやすいというメリットもあります。

特にゲーム性のある遊び(フットサルやテレビゲーム、カードゲームなど)をすると個性や人物面が表れ、一気に交流が深まりやすいです。

オンライン

特に今のコロナ禍の状況では、オンラインで行なう内定懇親会が最適です。

オンラインでも、ZoomなどのWEB会議システムを使えば、グループワークや簡単なゲーム、そして「リモート飲み」も当たり前に簡単にできる社会になりました。

遠方に住んでいる内定者にはるばる来社してもらう必要もなく、今後も気軽にお互いの顔を見ながらできるコミュニケーション方法として、ぜひWEB会議などのツールを活用していきたいですね。

コロナ禍にも効果的|オンライン内定懇親会の具体的アイディア

オンライン内定懇親会といっても具体的にどんなことをすれば良いのかイメージがつかない方が多いのではないでしょうか?

ここからはオンライン内定懇親会に使えるゲームや企画のアイディアをご紹介します。

内定者同士の交流を深め、入社意欲を高められる内容なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

他己紹介ゲーム

2人組になってお互いに質問をし合い、パートナーの紹介を全体の前で発表します。

その際ただ相手に聞いたことをそのまま話すのではなく、パートナーの優れたところや強みを話すのがポイントです。

パートナーについて知らないと発表ができないため、情報収集力が必要になりますし、自分のことを相手に伝えようとするコミュニケーション能力も養われます。

また、時間が決まった中でヒアリングから他者を発表するまで行うので、インプットとアウトプットの練習にもなります。

さらに自分では気付けなかった長所を客観的に発見してもらうことで、入社後のモチベーションとなったり、ペアになった相手と再会する楽しみができたり入社意欲が高まります。

Zoomの時間でグループに分かれる機能『ブレイクアウトルーム』を使うのがおすすめです。

Good&New

3~7名のグループに分かれて、24時間以内にあった『良かったこと(Good)』や『新しいこと(New)』を発表します。

グループ内で一人ずつ発表し、発表が終わるたびに拍手します。常に前向きな発表は、チーム作りや明るい雰囲気作りに最適です。

その人の性格・趣味・価値観を知れるきっかけになったり、繰り返し行うことでポジティブな思考変換への訓練にもなるのでおすすめです。

中には、人前で話すのが苦手な方もいるので、プレッシャーにならないように、少ない人数にしたり、メンバーを調整したり配慮しましょう。Zoom だとグループに分かれる機能『ブレイクアウトルーム』が便利です。

自分の気付きを相手にアウトプットする経験と、その気付きを相手に承認(拍手)してもらうことの喜びを体験することで、「この環境は自分を受け入れてくれる」という安心感を与え入社意欲を高めることができます。場合によっては「この環境ならもっと自分を出せるかも」と入社が楽しみになったり、そのきっかけが入社後の原動力にも繋がります。

内定者懇親会を成功させるポイント

内定者懇親会の目的は入社意欲を高め、内定辞退を防ぐためです。内定者懇親会を成功させるポイントは以下の4つです。

①既存社員にも幅広く参加してもらう

内定者の入社意欲が高まるフォロー内容は、配属先の社員や人事担当者など既存社員との懇親会です。内定者同士だけの懇親会では、「実際はどうなのだろう?」と不安に思っていることの解消や、長期的に働く自分の将来像のイメージができません。

さまざまな立場の既存社員に幅広く参加してもらうことで、内定者が抱えている不安や疑問を解消することができます。

また、「この人を見習っていきたい」とロールモデルとするような先輩社員との出会いも生まれるかもしれません。

既存社員も、内定者を新しいメンバーとして受け入れる意識が早い段階からできて、入社後にスムーズに関係を築いていくことができます。

人事以外の社員にとって『採用』が他人事にならないようにするためにも、内定者懇親会に既存社員の協力を得ることは非常に重要です。

②最初は相性の良いメンバーでグルーピングする

内定者懇親会では、席の近いメンバーや同じグループになるメンバー同士の性格や相性を考えて、予め人事担当者の方でグルーピングするのが良いでしょう。

相性の良いメンバーを固めておくことで初対面でも話しやすく、その後の懇親会やイベント、入社後にも自然とそのグループで会話が弾むようになります。

もちろん組織には、多様な人材が必要です。そのため、同じ性質の人材ばかりを採用するわけにはいきません。

とはいっても、人間は自分とあまりにも違うタイプの人と、最初からうまくやっていくのは難しい場合があります。

タイプの異なる人材同士が「あの人はどういう人なんだろう?」ということをよく見極めないままに近づいてしまい、「自分と違いすぎて一緒に働ける自信がない…!」と、内定辞退につながるような事故を起こしてしまわないように、ゆっくりとコミュニケーションを開始できるようにしましょう。

実際に、適性検査による人材タイプのグルーピングを参考にして「近いタイプ」や「相性の良いタイプ」ごとに飲み会の座席を分けたり、「衝突しそうなタイプ」同士を少し遠ざけておくだけで、参加者の満足度が向上するといわれています。

③適度に間隔をあけて継続的に実施する

内定者懇親会は、なるべく継続的に複数回実施できると良いでしょう。

例えば、「内定者懇親会は内々定後に一回だけ実施して、その後は秋に内定式、その次は入社式まで特に何もしない」という企業がありますが、これでは、

  • 一回の懇親会で入社意欲を高められなかった内定者の辞退
  • 別の企業から内定をもらっていた場合、迷いが生じて結果的に辞退につながる

などのリスクがあります。

特に、内定から入社までの期間が長い新卒採用においては、二ヶ月に一回程度懇親会を入れるのがベストです。

内定者懇親会を複数回実施すれば、内定者に引き合わせることのできる既存社員の人数も増え、多様な社員と話す中で相互理解が深まります。

また、継続的に内定者懇親会で接点を持ち続けることで、内定者が「実はまだ就職活動を続けていて…」といった相談を持ちかけてくれる可能性もあります。

一度きりの内定者懇親会だけで、その後はたまにメールでの近況確認や社内報などの書類が送られてくるだけ…というフォロー方法では、内定者の心が離れかけていることにも気付けなくなってしまいます。

予期せぬ内定辞退に慌てなくて良いように、内定者とのコミュニケーションは常に多方面から持ち続けたほうが良いと思います。

④堅苦しくなりすぎないよう注意する

あくまで内定懇親会の目的は入社意欲を高めて、入社辞退を防ぐことです。堅苦しくなりすぎることで、自社の魅力が伝わりづらかったり、内定者の不安にもつながるので、気軽に交流が深められるような内容にするのが大切です。

型にはめず、飲み会・スポーツ大会・トランプ・人生ゲームなど自社らしさを出せる内定者懇親会を自由に企画するほうが、参加する内定者も既存社員も楽しめるものになるのではないでしょうか。

内定者のモチベーションアップに自社らしい内定者懇親会を

内定者懇親会は、インターンシップ(就業体験)などと比べれば比較的少ないリソースで実施でき、かつ内定辞退の防止にも効果の高い内定者フォロー方法です。

開催する際は内定者同士のみではなく既存社員を含めた懇親会が効果的です。内定者と既存社員が本音で話せる場を用意することで、内定辞退は一定程度防ぐことができ、または辞退が発生するとしてもそれを予見しやすくなるのではないでしょうか。

少なからず自分から志望してその企業の選考を受けたはずなのに内定承諾の歩留まりや内定辞退が起こるのは、「分からない」部分が解消されず「不安」につながっているからだといえます。

ぜひ、内定者懇親会を通じて内定者との相互理解を深め、入社に向けて内定者のモチベーションがさらに上がるような、楽しい取り組みにしてください。

人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部