【2021卒】新卒採用の解禁日はいつ?就活ルールのおさらいと必要な準備を紹介!

「あれっ、就活の解禁日って、結局いつになったんだっけ?」

と、度重なる就活ルールの変更の影響で、解禁日をなかなか記憶できていない採用担当者の方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?

解禁日を含む経団連による2018年に就活ルールの見直し、さらに新卒採用市場の早期化の背景から、採用市場全体のスケジュール感をつかみにくい苦労もあると思います。

今回は、2021年卒・2022年卒の解禁日を軸に置いて採用活動スケジュールを再確認しつつ、採用市場自体の変化(主に早期化)に対応するために準備しておく2つのポイントを紹介します。

2021年度・2022年度の採用スケジュールの参考になり、計画を立てるお力になれれば幸いです。

新卒採用の解禁日はいつ?2021卒と2022卒の場合は?

まず結論として、新卒採用の解禁日は2022年卒までは、現行の就活ルールが引き継がれるとされています。つまり、これから大きな変更はなければ、以下の解禁日が想定されます。

  • 広報解禁日:  3月
  • 選考解禁日:  6月
  • 内定解禁日:10月

2022年卒以降、政府主導で策定する就活ルールが適応するとされていますが、その具体的な内容は発表されていません。

以降、解禁日を含む就活ルールの策定の歴史的な背景を紹介しつつ、解禁日の策定が就活市場にどのように影響するか紹介していきます。

【おさらい】就活ルール 1953年〜現在まで

解禁日を含む就活ルールは、大きく分けて3回に渡り変更されてきました。

  1. 1952年 – 1996年:就職協定
  2. 1997年 – 2013年:倫理憲章  
  3. 2013年 – 現在  :採用選考指針

以降、それぞれの変更を紹介します。

【1952年-1996年】就職協定

『就職協定』とは、企業と学校間における卒業見込み学生の就職に関する、初めての就活ルールです。

背景としては、戦後復興期のおける好況と朝鮮特需により、人手不足による採用の早期化が関係しています。企業は他の企業よりも卒業予定の学生の採用確保を急ぎ、採用市場は早期化となりました。結果として、学校側は学生の学業専念が阻害されると主張し、就職協定を定めるに至りました。

就職協定は、企業側と学校側の意見を調整した結果、4回生の10月から採用活動を開始するという内容です。法律上の定めはなく、企業側と学校間が自発的に結んでいた紳士協定とされています。

【1997年-2013年】倫理憲章

『倫理憲章』とは、経団連が発表し、新卒の採用を行うすべての企業に遵守を求めているものです。

背景としては、就職協定において、青田買いと呼ばれる就活ルールを破って駆け抜けで優秀な学生を採用しようとする企業が続出しました。

就職協定では、企業へのペナルティーには、「注意」「勧告」「新聞による違反社名の公表」などがありましたが、社名を公表される以上のペナルティーがなかったため、青田買いをやめる企業ありませんでした。

就職協定の結果を踏まえて、『倫理憲章』の内容は、「正式な内定日は卒業年の10月1以降とする」と明記されていました。

しかし、それ以外に具体的な日程を示す内容がなかったことや、外資企業やIT企業など経団連に所属していない企業には効力を持たないことから、就職協定と同様に採用活動の早期化は止めることができませんでした。

【2013年-現在】採用選考指針 

採用選考指針とは、経団連が2013年から「公平・公正で透明な採用の徹底」「正常な学校教育と学習環境の確保」に配慮しながら広報、選考、内定日などの解禁時期を示してきた指針です。

背景としては、2013年、学生の就職活動時期を短縮し学業に専念できる時間をより長くして、世界に通用する人材を育成できるよう経済界に要請した政治的内容もあり、倫理憲章を廃止し、より拘束力の強い採用選考指針に改めました。

しかしながら、採用選考指針は経団連に加盟する企業に遵守を求める自主ルールで、強制力はなく、罰則規定もありませんでした。

さらに、外資系やIT関連企業の増加、さらに中途・通年採用の拡大などで、日本型雇用システムが前提とした新卒者の一括採用制度が崩れ、採用選考指針が形骸化しているとして、就活ルールの見直しを行い、2021年卒業・修了予定者から適応すると決定しました(その後、学生や企業から採用日程の現状維持を求める意見が多いとして、2022年卒以降から適応すると発表しました)。

今後は、政府主導採用選考指針を引き継ぐ新ルールを策定するとしています。

【結論】2022卒まで解禁日は現行ルールで継続

就職ルールの歴史を振り返ってきましたが、変更点はあるものの、優秀な学生を囲いたい企業は早期から動く傾向にあり、度重なるルール変更も、企業・学生・大学の3方向の課題を十分解決するとまでには至りませんでした。

そして、内閣府と文部科学省が今後の就活ルール策定のために、学生や企業の意向を探り、2019年夏にアンケート調査したところ、採用日程の現状維持を求める意見が多く寄せられた結果、2019年10月の発表では、政府主導で作成する就活ルールは、3年後の2022年春に入社する大学生の採用面接の開始時期を、これまで通り、大学4年の6月以降とする方針を固めたとしています。

よって、2022年卒までは、接解禁日は現行のまま継続とされています。

しかし、やはり経団連加盟企業も遵守していないこともある『就活ルール』

現行の就活ルールでは、解禁日である3月(広報解禁日)、6月(選考解禁日)、10月(内定解禁日)とされていますが、経団連加盟企業が約1500社に対して、新卒採用を実施している企業全体で見ると、加盟企業の方が少数派となっています。

それだけでなく、非加盟企業と同様に加盟企業も解禁日を遵守していないとされ、解禁日自体が市場全体として守られにくい実態があります。

実態は早期化の影響により採用開始時期が年々前倒しに

現在一応のところ、解禁日が継続して定められています。しかし、その一方で、解禁日自体が市場全体として守られにくい実態があり、年々前倒しになってきています。

前倒しになる理由の1つとして、採用市場の売り手市場化の影響があります。

ワークス大卒求人倍率調査によると、2020年卒の大卒求人倍率は1.83倍としており、採用市場は、売り手市場で学生優位とされています。

学生優位の売り手市場では、学生がそもそも『動きにくくなる』傾向が見られます。

例えば、新卒採用サポネットによれば、過去15年間のナビサイトの『累計エントリー社数』の推移を確認してみると、売り手市場の現在ではエントリー社数が61.1社減少していることが確認できます。

新卒採用サポネット データ集から一部抜粋

エントリー社数の減少は、母集団形成する機会の減少という見方もできるでしょう。

つまり、売り手市場の環境では(特に学生認知度の低い企業などは)、学生が動きにくくなったことで必然的に少なくなったエントリー社数をいち早く獲得しないと、企業認知がなされず母集団形成が難しくなり、結果的に目標採用人数の達成し辛くなるでしょう。

ですので、企業は自社が採用活動していることをいち早く知ってもらう必要があり、早期化の影響により採用開始時期が年々前倒しになる影響を踏まえた上で、学生と接点を持つ必要があります。

解禁日がいつに関わらず準備しておく2つのこと

採市場の実態は解禁日が遵守されにくい傾向がありますが、しかしながら市場全体としての『広報解禁』『選考解禁』『内定解禁』の最低限のポイントを念頭においたスケジューリングが必要になってくることには変わりはないでしょう。

さらに、採用市場の早期化も加えて、以下の2つの採用開始までに準備しておくことを紹介します。

  1. 採用したい学生像の明確化する
  2. 採用スケジュール設計をする

【解禁日に関わらず】①採用したい学生像の明確化する

まず解禁日に向けて、採用したい学生像を設定することが重要です。

採用した学生像を設定しないことには、どの時期(タイミング)で学生と接触すれば良いか、学生がどんなことに興味があるか、どんなメッセージをどんな表現で送ればいいかわからず、「高学歴が欲しい!とりあえず学歴はMARCH以上で!」と大雑把に設定しても、結局誰に届かず、企業求人も認知されにくいでしょう。

ですので、採用したい学生像の設定は、解禁日に関わらず始まる前に必要になります。

採用したい学生像を明確にする方法例としては、1つに企業の事業課題に見合った理想的な学生像を想像する方法があります。新規事業や既存社員のリソースでは対応しにくい課題に対して、この方法は有効であるとされています。

2つ目に採用担当者が足を運んで、部署毎にヒアリングなどを行い、成果を上げているハイパフォーマーから成果要因を抽出する方法があります。既存事業の事業拡大など、ハイパフォーマーの成果要因の再現性が現れやすい環境では、よい結果が得られやすいでしょう。

解禁日に関わらず始まる前に、自社の事業課題に対して、自社にとって必要な採用したい学生像を明確にしましょう。

【解禁日に関わらず】②採用スケジュールの設計をする

採用したい人学生像を明確にした後に、その学生にどうすれば接点を持って、採用に至るかを考えて、スケジュール設計をしましょう。

「とりあえずナビで求人出そう!ナビ解禁日(エントリー受付)に合わせてスケジュールを組もう!」など、考えなしに解禁日に従ってスケジュールを組むだけでは、そもそも求人を知ってもらうに至りにくいでしょう。

ですので、市場全体のスケジュールを把握しつつも、自社にとって採用したい学生像に基づいた専用の採用スケジュールが必要でしょう。

例えば、機電系の理系学生を採用したいならば、文系学生と同様のアプローチでは認知度が高い大企業ではない限り、そもそも企業認知してもらうことすら難しい場合があるかしれません。

もし採用したい学生が機電系の理系学生ならば、卒業論文や学会などの研究活動で忙しい年末年始は出来るだけアプローチを外し、比較的空いている時期(学生にもよりますが、大学3回生の夏休み時のタイミング)を選ぶ、そもそも理系学生が集いやすい採用媒体を選ぶ、または既存社員に研究室紹介してもらい、採用担当者が大学の研究室や近くのカフェまで足を運んでみるなどの、出会うだけでも多くの工夫ができるでしょう。

また、出会った後、学生に興味を継続してもらうため、研究で忙しい学生をターゲットに、『研究で忙しい理系学生が行きたい企業に就職するために何をしたか、自社の理系出身社員にインタビューした内容』などといったお役立ち系コンテンツを作って、学生の役に立つ→自社の求人認知→関心を持ってもらうなど、やり方は採用担当者のアイデア次第、試行錯誤次第で数多く存在すると思います。

採用したい学生像を明確にし、その学生とどうすれば採用できるか対策して、自社のスケジュールを立てていきましょう。

最後に

今回は、2021年卒・2022年卒の解禁日を軸に置いて採用活動スケジュールを再確認しつつ、採用市場自体の変化(主に早期化)に対応するために準備しておく2つのポイントを紹介しました。

変化に対応するには、政府が策定する解禁日などを含めた採用市場全体感を把握しつつも、自社にとって採用したい学生像を設定して、その学生を採用するにはどういうスケジュールで動いて行く必要があるか、自社の採用スケジュールを設計することが重要でした。

これからぜひ、解禁日を念頭におきつつも、自社にとって採用したい学生像を採用できる計画を立てていきましょう!

横山 大将

株式会社i-plug 法人マーケティング部 『人事ZINE』の運営を担当。 フリーランスとしてオウンドメディアの企画運営、webサイト制作のUX設計など約3年間携わり、現在に至る。人事の方々のお役に立てるメディアを作っていきます。