オンラインインターンシップとは|プログラム内容や他社の成功事例、参加者の本音を紹介

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの企業が採用活動のオンライン化を進めています。

面接や説明会はもちろんのこと、学生に実務を体験してもらうインターンシップにもオンライン化の動向が見られ、自社での導入を検討されている採用担当者様も多いのではないでしょうか?。

実際のところ、オンラインインターンシップの実施事例は大手企業や最新テクノロジーを導入している企業がほとんどです。いざ実施できたとして、学生に対面型と同等の興味づけができるのか不安な部分も大きいかと思います。

そこで今回は、オンラインインターンシップの導入方法をわかりやすく解説していきます。プログラム内容や他社の事例、実際に参加した学生の本音なども紹介していくので、ぜひ自社での運用にご活用ください。

オンラインインターンシップとは

オンラインインターンシップとは、職業体験(インターンシップ)をオンラインで実施する取り組みのことです。

従来のインターンシップは、学生が企業に直接足を運び、実際の業務を体験する対面型が主流でした。ところが、近年はITツールが急速に発達していることもあり、インターンシップをオンラインで実施する企業が増加傾向にあります。

2020年以降は、新型コロナウイルスの影響も相まって、オンラインインターンシップの利便性が高く評価されるようになりました。

オンラインインターンシップは、ネット環境が整っていれば世界中どこからでも参加が可能です。学生は交通費や移動時間の負担が軽減できますし、企業はより多くの学生と出会える点が大きなメリットとなります。

オンラインインターンシップのプログラム内容

オンラインインターンシップの主なプログラム内容としては、

  • グループワーク
  • 社内会議への参加
  • 工場見学
  • 資料作成

などがあります。

ここからは、それぞれの内容の詳細を解説していきます。

内容①グループワーク

グループワークは、インターンシップの基本プログラムとしてもっとも多く実施されている内容です。

株式会社ディスコの調査によると、2021年卒の学生を対象に行われたインターンシップでは、全体の8割近くがグループワークを実施したという結果が明らかになっています。

引用元:2021年卒特別調査 インターンシップに関する調査

グループワークは、オンラインでも基本のプログラム内容はほぼ同じです。グループの部屋割りはzoomのブレイクアウトルーム機能が便利なので、対面と変わらないグループワークを実現できます。

内容②社内会議への参加

テレワークの機会が増えた昨今、オンラインによる社内会議を実施する企業は非常に多いです。

web会議の環境が整っている会社なら、学生に参加してもらうこと自体に大きな手間はかかりません。また、学生は自宅にいながら社内の雰囲気を体感でき、企業と学生どちらにもメリットの大きいプログラムと言えるでしょう。

内容③工場見学

自社製品の製造過程を知ってもらう目的で、オンラインによる工場見学を実施している企業があります。

工場見学のメリットは、一度に大勢の学生を誘致できる点です。ツールによっては1回で数百人単位の見学が可能になるので、より多くの学生に自社をアピールしたい企業におすすめの方法です。

内容④書類作成

会議資料や社内報などの書類作成は、マンツーマンで実施できる内容の一つです。

画面共有をすれば対面とほぼ同じ要領で進められるので、従来の指導内容を大きく刷新せずに実施できます。また、誰が・いつ・どこで使用する資料なのかを伝えることで、学生は社員一人ひとりの役割や部署の相関などをイメージしやすくなります。

オンラインインターンシップを実施する上で意識すべき4つのポイント

オンラインインターンシップは、従来の対面型に比べて参加のハードルが低く、より多くの学生に参加してもらえるのが魅力です。

一方で、参加人数が多くなることで学生一人ひとりの積極性や本音を引き出しにくいというデメリットもあります。

デメリットを克服し、かつメリットを最大限に生かすため、実施の際は以下4つのポイントを意識することが大切です。

  1. 学生がインターンシップに参加する目的を知ること
  2. ターゲットとなる学生を集めること
  3. 対面のインターンシップよりも短い時間で実施すること
  4. リモートワークの実態を見せること

ここからは、それぞれのポイントを具体的に説明していきます。

ポイント①学生がインターンシップに参加する目的を知ること

まずは、株式会社マイナビが2022年卒の学生を対象に実施した以下の調査結果をご覧ください。

引用元:マイナビ 2022年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査

このうち、全体の半数以上を占めるものが以下5つの目的です。

  • どの業界を志望するか明確にするため
  • どの業種を志望するか明確にするため
  • 視野を広げるため
  • 特定の企業のことをよく知るため
  • 自分が何をやりたいかを見つけるため

この結果からわかることは、インターンシップに参加する時点で希望の業界や業種が定まっていない学生が多いということです。

学生がインターンシップに参加する一番の目的は、どのような業界があり、自分にはどんな業種が合うのかを知ることです。学生が「自分に合っている」と感じたら、その業界への興味は深まりますし就職への意欲も高められるでしょう。

自分の可能性を模索して参加している学生のため、企業側は知見を広めるサポートをしてあげるというスタンスでインターンシップを実施するのが理想です。

ポイント②ターゲットとなる学生を集めること

インターンシップを実施するにあたり、企業は「自社の求める人材を確保する」という最終目標を達成しなければなりません。

そのためには、会社の理想にふさわしい人物像を明確にし、ターゲットとなる学生が集まるプログラムを実施する必要があります。

学生を集めるには、インターンシップの内容が学生のニーズに合っていることが必要条件です。学生を対象にしたイベントでは、「自社が伝えたいこと」という視点でプログラム内容を決定しがちですが、それだけでは学生のニーズに応えることは難しいでしょう。

プログラムを企画する際は、「学生のニーズに答えられる内容かどうか」という視点で内容を決定していくのが望ましいです。

ポイント③対面のインターンシップよりも短い時間で実施すること

オンラインでインターンシップを実施するデメリットの一つが、対面型に比べて疲れやすく飽きやすいという点です。

自宅から参加する学生は集中力が途切れやすく、主催者側の説明する時間が長ければ長いほど意識は散漫しやすいです。対面のインターンシップよりも短い時間で実施し、オンラインのデメリットを克服していく必要があります。

また、学生の中には参加人数が多いと質問しにくいと感じる人もいます。消極的な学生に対しては、少人数で開催したりチャットツールを活用するなどして参加しやすい雰囲気づくりを心がけましょう。

ポイント④リモートワークの実態を見せること

リモートワークの重要性が問われる昨今、企業がどこまでオンライン対応をしているかは学生にとっても興味深いポイントです。

自社で採用しているオンラインツールの活用方法など、リモートワークの実態を見せることは企業としての対応力をアピールするチャンスです。

コロナ禍における行動制限はまだまだ続くと予想されます。インターンシップでリモートワークを体感してもらい、オフラインと同様の働き方が実現できることを伝えていきましょう。

オンラインインターンシップの実施事例

オンラインインターンシップを実施するにあたり、採用担当者様は学生に魅力的に映るプログラムを企画したいと考えていることと思います。

ここからは、他社が実施した企画例を4つご紹介していきます。

事例①完全在宅のグループワークで新製品の企画を立案

実施企業

株式会社Works Human Intelligence

プログラム内容

グループワーク(新製品の企画)

参加者

33名

期間

2日間

活用ツール

zoom・Google Spreadsheet・Slack

引用元

完全オンラインインターンを開催して、令和の新しいかたちが見えてきた

チームごとに新製品の企画書を作成し、現場レベルのレビューを突破することを目的とした内容です。

個人の力を集結し、組織としての意思決定をすることを目標としたプログラム構成で、学生たちは個人よりもチームで考えた企画の方がより良いものが仕上がることを学習したようです。

会議室としてzoomのブレイクアウトルームを、連絡手段としてSlackを活用。グループワークではスプレッドシートを使用し、共同作業をしながらディスカッションが進められます。

完全在宅かつ短期間のインターンシップですが、参加した学生からは「実際の業務に近い体験ができた」「学生同士楽しみながら参加できた」というコメントが多く寄せられています。

事例②ゲーム開発の基礎知識を身につけるプログラミング経験者向けインターン

実施企業

株式会社Cyber Agent

プログラム内容

ゲーム開発(個人ワーク)

期間

3週間

引用元 3weeks サーバーサイド向け育成型インターンシップ ONLINE

事前課題や講義を通し、一人でAPIを開発できるようになることを目標としたプログラムです。

現場社員に質問したり、ゲームクライアントに体験してもらうなどしてAPI実装の基礎を学習。実践で役立つ知識が身につき、自分の力でゲームを完成させる達成感を味わうことができます。

エンジニア社員がメンターとしてサポートするので、入社後に自分が働くイメージを掴みやすいのが大きな魅力です。

また、社員との懇親会や優秀者に限り別企画のインターンに優先的に参加できるなど、社内の雰囲気を深く知ってもらうための企画が多く催されています。

事例③オンライン工場見学で食品包装用フィルムパッケージの品質管理を学ぶ

実施企業

株式会社カナオカ

プログラム内容

工場見学

期間

1日

引用元 フィルムパッケージ製造工場の品質管理職を知る!1DAYオンライン仕事研究

パンやお菓子、冷凍食品など食品包装用フィルムパッケージの製造過程を見学できるオンラインインターンシップです。「品質管理」という業種を通して、身近な包材の素材や製造のしくみを理解してもらうプログラム構成です。

現場社員の解説や研修を中心に進められますが、午前と午後で自己紹介とグループワークを実施。企業理解を深めつつ、参加者同士コミュニケーションを取れるプログラムも盛り込まれています。

社員と座談する時間ももうけられているので、1日という短いインターンながら学ぶことの多い時間を過ごすことができます。

事例④オフィスの様子をLIVE配信して社内のリアルを伝えるユニークな内容

実施企業

株式会社ecommit

プログラム内容

ビジネスの現場体験

参加者

4名

期間

半日

引用元 オンラインでもガッツリ手応え!春のインターンレポート

会社説明・企画立案・プレゼン・フィードバックを半日につめこんだプログラムです。

オープニングでは社員へのインタビューとオフィス紹介を実施。ユニークな説明が参加者の緊張をほぐし、参加者一人ひとりの個性を把握しにくいというオンライン開催のデメリットを克服しています。

企画立案とプレゼンでは、SDGsという世界的に関心の高い課題をテーマに進行。短い制限時間の中で、ビジネスの現場で求められるスピード感を体感してもらう内容に仕上がっています。

事例⑤採用担当者への営業活動を通じて企業の採用事情を学ぶ

実施企業

株式会社i-plug

プログラム内容

営業体験

参加者

3名

期間

スポットインターン

活用ツール

ZOOM・GoogleMeets

引用元 今、急増している「オンラインインターンシップ」とは? <OfferBoxを運営するi-plugが実際にやってみた!>

企業が学生に直接オファーできる新卒採用サイト「OfferBox」の企業向け営業にオンラインで参加するインターンシップです。

営業活動の前には事前説明会を実施。インターンシップへの参加目的と、実際の営業活動で成し遂げたいことをヒアリングします。

学生はOfferBoxを利用する企業3社への営業活動に同席。採用活動の課題や施策について打ち合わせし、企業向けの営業活動について理解を深めてもらいます。

営業同席後には振り返り会を行い、事前説明会で立てた目標を達成できたかを発表。複数社の打ち合わせに同席することで、実際の営業活動でしか得られない感覚を身につけられるのが営業体験の大きな魅力です。

禁止事項は事前に担当者間で共有すべき

インターンシップを実施するにあたり、当然ながらコンプライアンスに反する発言には注意しなければなりません。

学生の発言を強く否定する、学生を性別で区別するなど、ハラスメントと捉えられる発言を禁止事項とし、インターンシップ開催前に担当者間で共有しましょう。

また、インターンシップによって会社の機密情報が漏洩しないよう守秘義務に関する指導を徹底することも大切です。口外しないことはもちろんですが、SNSで発信することへの注意喚起もしっかりと行ってください。

最後に

この記事では、オンラインインターンシップの主催者側が意識すべきポイントと企画事例をご紹介しました。

インターンシップの企画は、企業が「学生に伝えたいこと」「知ってもらいたいこと」という内容になりがちです。とくに、オンライン開催がはじめての企業様では、会社説明をメインとしたプログラムに偏りやすい傾向にあります。

インターンシップの最終的な目的は、学生に自社の興味づけをして優秀な人材を確保するところにあります。一方通行な内容にならないよう他社の事例を参考にしながら、自社の魅力をアピールできる内容を検討していきましょう。

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人事ZINE 編集部

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