「接し方がわからない!」さとり世代の新入社員と関係を良くする3つのポイントを紹介!

今の若者を表す言葉として「さとり世代」という言葉があります。今新入社員教育など、若手の育成を行う場合に、指導する対象となる世代にあたります。

いつの時代も、若手社員は自分たちの頃と違うと言われてきましたが、近年の社会変化のスピードを考えると、よりそのギャップは高まっていると考えられます

そこで今回は、さとり世代の特徴を紐解き、そんな彼らに対する接し方や育成の注意点などを解説していきます。

そもそもさとり世代とは!? 特徴とその社会的要因

0.さとり世代ってどういう世代?

さとり世代と聞いて、皆さんはどんな印象を持たれるでしょうか。

多くは「聞いたことはあるけど、実際のところよくわからない」という感じでしょうか。

今の若者を表す言葉として「ゆとり世代」を筆頭に海外では「ミレニアルズ」「Z世代」など色んな表現があり、理解しづらいですよね

さとり世代は、堅実で高望みをしない、現代の若者気質を表す言葉です。インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で生まれ、広まったとされています。年代としては、1980年代半ば以降に生まれ、主に2002~10年度の学習指導要領に基づく「ゆとり教育」を受けた世代に当たります。

ただ、ゆとり世代がゆとり教育を受けた世代という定義なのに対して、さとり世代は不景気やリストラなどの社会問題に触れながら価値観形成されてきたという気質を表しているという違いがあります。

そのためさとり世代を語るためには、彼らが育ってきた社会環境と紐付けながら考えていく必要があるでしょう。

上記の図は、内閣府が公開している日本の経済成長率のデータに、筆者がさとり世代の育ってきた時期を加筆したものです。

20年前、40年前の平均に比べて成長率はそれぞれ、−3.2%、−8.1%となっています。

バブルが崩壊したのと同時期に産まれ、リーマンショックや大手企業の経営破綻などが取り沙汰される時代に成長してきている世代と言えるでしょう。

1.現実主義的である 〜上の世代とは異なる「安定」を求める〜

さとり世代が育ってきた時代は、バブル崩壊後の経済が停滞していた時代と重なります。そのため、大前提の考え方として「未来は不確実なもの」と捉えている部分が大きいと言われています。

そんな彼らだからこそ、実は「現実主義」とは言われていても、「安定した大手に入ること」が安定ではなくなってきています。

これまで絶対に潰れないと考えられてきた大手家電メーカーが、東証一部上場企業ではなくなったり、海外のメーカーに買収されたりする中で、大手に入ることではなく、会社や社会がどんな状況であれ、自分に求められる実力をつけることを重視する傾向があります。

1つの会社で出世するなどの意欲がないためやる気がないように見られがちですが、彼らのスキルアップに繋がると実感することで彼らは意欲的に働く傾向があるようです。

2.デジタルネイティブである

また、さとり世代が育ってきた時代は、インターネットが加速度的に普及していった時代と重なります。

そのためそれまでの世代にはないくらいデジタルに慣れ親しんだ世代です。上の世代に比べ、圧倒的に多くの情報に触れることができ、また発信できます。

「少し厳しくするとすぐSNSなどに書かれて怖い。」というのはこうした手軽さから来ているとも言えるでしょうが、逆にこれまでの世代では考えられないほどの情報収集力と発信力を持っている世代とも言えるでしょう。

3.「個」を重視する 〜付き合いも、緩い関係で自然体に〜

ゆとり世代とも重なるこの世代は、学業が短縮されたりする中で、自分の好きなことを追求するような時間が多く持てました。

そのため、個々の価値観や個性が育つなど、本来的なゆとり教育の目的が果たされている一面もあります。また、そのため、自分の価値観にマッチしていることや自然体でいられることを重視する傾向があります。

そうした価値観は人間関係にも表れます。直接的に深い関係を築くというより、SNSなどで繋がった趣味の合う人間関係を大事にしたり、そうしたコミュニティを大事にします。彼女や友人も、例えば「ステータス重視の人付き合い」よりも、「気を使わずに趣味があう重視の人付き合い」の方が重要と考えている世代です。

さとり世代の育成や関係作りで大事にすべきポイント

それではいよいよ、上の特徴を踏まえてさとり世代の育成においてどんな点に注意すべきかお伝えします。個性を大事にし、自らのスキルアップに興味を持つ彼らを育てていくに当たり何が大事になるのでしょうか。

1.さとり世代の個性を理解する

個々の価値観を大事にするさとり世代対して「◯◯世代にはこうしたらいい」という固定的なやり方は合いません。回りくどいようですが、一括にせず一人一人の理解に努めましょう。

彼らはどうなりたい(ありたい)のか。そのために仕事に対して何を求めるのか。などコミュニケーションを図って理解に務めるのが重要です。

例えばメンバーの個性を理解するための方法として、私の勤めている会社では、週一回の1on1ミーティング(上司とメンバーとのミーティング)があります。その場は、仕掛中の仕事の進捗確認など、業務的なミーティングと言うよりは、どちらかと言うとメンバーの成長促進の意味が大きい内容となっています。

個々が求めることを把握し、それに見合っていてかつ会社や部署の目標達成にも繋がる役割を設定すること。その進捗やメンバーの納得度をその中で図ります。これによって、各メンバーは自分の求める働き方や求める成長と、取り組むべき仕事が一致し、モチベーションを上げることができます。

その際注意したいのが、与える役割や行う施策の意図とそれによってどうなるのか明確に示すことです。「1on1ミーティングがいいというなら、やってみよう。」といきなり導入してもさとり世代の彼らの不満を買いかねません。

なぜやるのか。それが彼らにとってどうプラスになるのか。しっかり擦り合わせた上で共に進むようにしましょう。

近年は、適性診断を社員に実施し、個々のメンタルヘルスケアに取り組む企業も増えてきました。そうしたテストを基に社員の状態を把握して、コミュニケーションに活かすことも有効です。

2.プライベートまで踏み込まない

コミュニケーションを大事にして、仕事とさとり世代である彼らの求めることを一致させることは重要ですが、プライベートには必要以上に踏み込まないように注意しましょう。

さとり世代は仕事とプライベートを明確に切り分けたい想いが強い傾向があるので、上司や教育係にプライベートまで踏み込まれると、強制されているような気持ちになります。強制され、自分が大事にしたいプライベートが侵されると感じると、1つの会社に留まることに執着しない彼らは新天地を求めるでしょう。

3.指示・命令ではなく、提案する

「強制されている」「やらされている」と感じると、個々人が成長実感をもつことへの妨げになってしまいます。

さとり世代の彼らに指示したいことが合った場合、なぜそうした方がいいのかを理論的にしっかり説明し、指示ではなく提案するように伝えることをおすすめします。そのうえで彼らが納得しているかを確認し、不安や不満、疑問点を一緒に解消することで、自分事で仕事に取り組むでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。これまで書いてきた通り、デジタル化や不景気の中を育ってきた彼らは、上の世代では考えづらいような価値観を持っていて扱いづらいと感じることも多いかもしれません。

ただ、不景気の時代で育ったからこそ一つの会社に頼ろうとしない価値観を持っていたり、デジタルを使いこなして自ら情報をとることが当たり前の社会で育ったからこそ、例えば変わった趣味でも受け入れてくれる人がいて、個性を受容しやすい気質が育ったりしています。

このように社会状況などを踏まえて捉えると、さとり世代の特徴にも理解が及びやすいのではないでしょうか。

ぜひこの記事を参考にして、さとり世代の新入社員と接する際の姿勢や伝え方の参考として頂ければ嬉しいです。

小野 真

2018年10月から株式会社i-plugに入社。学生に向けたOfferBoxのマーケティングに携わった後、企業向けにOfferBoxの価値を伝えるインサイドセールスに従事。学生時代にキャリア支援のNPOに携わった経験から、より個々人が自分らしいキャリアを描き歩めるような社会を実現するため日々奮闘中。