グループディスカッションのテーマの決め方を解説 | 評価方法やポイントも紹介

「グループディスカッションはどのようにやればいいんだろう」「評価方法や注意するポイントが知りたい」と悩んでいる人事担当者の方は、意外に多いのではないでしょうか。

企業は書類選考や面接試験、適性試験などさまざまな方法で評価して、応募者の選考を行います。特に面接試験は重視されており、いろいろな手法を用いてます。

その中でも「グループディスカッション」は、「一度に複数の学生の評価ができる」「学生を多面的に評価できる」などのメリットがあり、多くの企業で取り入れられています。

しかし、はじめてグループディスカッションを設計する場合、テーマ設定や評価方法を決めるのは難しいものです。

そこで今回は

  • グループディスカッションを実施する際のポイントや注意点
  • グループディスカッションのテーマを作成する方法や種類
  • グループディスカッションの評価ポイント

について解説します。

グループディスカッションを実施する目的と実施する際のポイント

採用選考における面接には、「個人面接」や「集団面接」「グループディスカッション」などの手法があります。グループディスカッションは、一度に複数の応募者を評価できることから、多くの企業では選考過程の初期段階で実施されている選考方法です。では、グループディスカッションにはどのようなメリットがあるのでしょうか。また、グループディスカッションによって選考を行う際には、どのようなポイントに注意したらよいのでしょうか。

グループディスカッションを実施する目的

グループディスカッションは、複数の学生をグループにして自由にテーマに沿って議論をしてもらいます。そのため学生同士のやり取りから、応募者の性格やコミュニケーション能力、協調性、積極性など、自社の求める人材に近いかどうかを多面的に評価することができます。

また、グループディスカッションは複数のグループで同時に進行させられるので、多くの応募者を効率的に評価できることもメリットです。そのため大企業など、応募者が多い会社で用いられます。

個人面接、集団面接、グループディスカッションの特徴は下記のとおりです。

面接の種類応募者と評価者の人数特徴
個人面接学生:1名
面接官:1名~数名
学生1名を面接するので、じっくりと会話ができる。また学生が他の学生を気にすることがないため、本音を聞き出しやすい。
集団面接学生:3~5名程度が一般的
面接官1名~数名
複数人を一度に面接するので、応募者の比較ができる。また選考時間の短縮にもつながる。
グループディスカッション学生:応募者全体を3~5名程度のグループに分ける
面接官:各グループに1名~数名
応募者同士のやり取りから、協調性や積極性、リーダーシップなどを評価できる。また選考時間の短縮にもつながる。

グループディスカッションを実施する際の注意点

グループディスカッションを実施する際に、最も重要なのは「テーマ」の決め方です。学生の知識量によって、差が出るようなテーマは避けたほうがよいでしょう。そのテーマについて知識が少ない学生は、委縮してしまって本来の個性を発揮できなくなる可能性があります。

グループディスカッションの評価評価は、発言回数やリーダーシップに注目してしまいがちです。しかし、コミュニケーション能力や協調性、態度・表情、聞き方、論理性、プレゼンテーション能力、発想力、展開力、まとめ方など、自社が求める人材像に合わせて評価項目と基準を決めて、多面的に評価することが重要です。

求める人材を採用するためのグループディスカッションテーマの決め方

グループディスカッションを実施する際には、自社が求める人材像からテーマを決める必要があります。グループディスカッションで、「状況把握力」や「論理性」などを評価したい場合にはテーマ設定が重要です。

グループディスカッションのテーマの種類

グループディスカッションのテーマは

  • 自由討論型
  • 課題解決型
  • 選択型

などに分類されます。

自由討論型・課題解決型

自由討論型や課題解決型は多くの企業で使われているポピュラーなテーマです。正解が存在しないテーマであるため、どのように解決するか自由な意見が出やすい特徴があります。

自由な意見が飛び交う中で他の人の意見を聞きながら、自分の考えをまとめて発言することが必要になるため「状況把握力」や「積極性」があるかどうかを評価できます。

選択型

選択型は複数の選択肢に優先順位をつけたり、2つの選択肢からどちらか良い方を選んだりするテーマです。

優先する理由は応募者の主観に左右されるため、グループとしての意見をまとめる能力が必要になります。従って、自分の意見を説明する「論理性」や、意見を受け入れる「協調性」や「柔軟性」も評価できます。

グループディスカッションのテーマ例

ここではグループディスカッションで、使用されることが多いテーマを紹介しましょう。

自由討論型・課題解決型

自由討論型や課題解決型では専門的で難しいテーマより、下記のように一般的なテーマの方が多くの意見が出やすい傾向にあります。

  • 理想の社会人とは?
  • 社会人と学生の違い
  • 女性が活躍できる社会になるためには?
  • 少子高齢化社会の問題点と解決法

また「10年後の〇〇業界はどうなっている?」や「商品の認知度をアップさせるには?」「売上を伸ばすための案を考えてください」など、自社や自社の所属する業界に関するテーマが出題されることも。これらのテーマでは自社への志望度合いや、理解度も合わせて評価できます。

選択型

選択型のテーマ例は次のとおりです。

  • 親、友達、お金のどれが大切か優先順位をつけてください
  • 無人島に持っていくとしたら「ライター・水筒・懐中電灯」のどれを持っていくか
  • テレビCMとYouTube広告ではどちらが有効か?
  • 日本にとって良いのは円高か円安か?

あえて自社や業界とは全く関係のないテーマや、正解のないテーマを出題している企業も多いようです。

グループディスカッションでの評価ポイント

グループディスカッションでは発言回数やリーダーシップだけでなく、多面的に評価することが重要です。

評価する項目としては

  • コミュニケーション能力
  • 積極性
  • 協調性
  • 態度・表情
  • 聞き方
  • 論理性
  • プレゼンテーション能力
  • 発想力
  • 展開力
  • まとめ方

などがあります。

自社がどのような人材を求めているかによって、上記の評価項目からどの評価基準を重要視するか選択するとよいでしょう。

また、グループディスカッションを実施する際には、自社の評価項目や基準を十分に検討してから、評価シートを作成することをおすすめします。

特に、複数のグループで同時にグループディスカッションを進めて、数名の面接官が評価する場合、面接官によって評価のバラツキが出ないように、評価基準を合わせることが大切です。

ウィズコロナでのグループディスカッションの可能性

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、従来の採用活動が見直されて、「Skype」や「Zoom」などのWEB会議システムを活用し、学生と接触する企業が増えました。

新型コロナウイルス感染症の流行が一時的に収まったとしても、再流行の可能性や新たな感染症が発生することも考えられます。したがって、グループディスカッションなどの選考も、コロナと付き合いながらオンラインでの実施を検討する必要があるでしょう。

すでに多くの企業が採用活動にWEB会議システムを導入しているように、グループディスカッションもオンラインで実施することが可能です。

しかし、今までのグループディスカッションをそのままオンラインに移行するだけではうまくいきません。

なぜなら物理的に学生の様子や雰囲気を見分けることができなかったり、システムに慣れていないと学生側も無駄に慌ててしまい本来の姿を出しにくかったりと、様々な可能性をはらんでいるためです

そのため、人数を今までより少なく調整してみたり、学生がスムーズに話しやすいようディスカッションのファシリテーションをある程度こちらで進めてみる等、今までと異なった工夫を検討する必要があります。

また、今までのオフラインでの採用活動とは異なり、オンラインでは回線速度による遅延や、操作ミスによるトラブルが起きかねません。

ディスカッションの内容、進め方を含めて、しっかりと社内でシミュレーションを行った上で実際のオンライン採用活動に移行するようにしましょう。

グループディスカッションはテーマの選択と評価方法がポイント

グループディスカッションでは出題するテーマによってさまざまな評価項目をチェックできます。しかし、逆にテーマが適切でないと、正しい評価ができない可能性も十分にありえます。

従って、自社の求める人材像に合わせたテーマを選び、評価基準を正しく設定することが大切です。

また、面接官が評価基準をしっかりと把握して、どのグループに対しても同じレベルの評価をすることも重要になってくるので、それらの点に注意しながらグループディスカッションのテーマを決めていってください。

人事ZINE 編集部

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