【新卒採用 ×ダイレクトリクルーティング】従来の「待ちの採用手法」では解決できない新卒採用課題とは?

ダイレクトリクルーティングとは、「ターゲットとなる人材に対して企業側が主体的にアプローチをかける採用活動」のことです。

広義では人材紹介やリファラルも含まれる場合がありますが、現在は「サービスに登録している求職者の人材データベースを見て、スカウトメールなどでアプローチする」というダイレクトリクルーティングサービスを指すのが一般化しています。

ダイレクトリクルーティングは、元来は数ある採用手法の1つとして主に中途採用で活用されていましたが、徐々に新卒採用にも普及しはじめ、近年では新卒に特化したダイレクトリクルーティングサービスも出てきています。

また、新卒採用向けのダイレクトリクルーティングサービスを積極的に活用する企業や導入を前向きに検討している企業が増えてきていることで、学生側にもダイレクトリクルーティングサービスが広く認知されはじめ、登録学生数も増加しています。

その一方で、新卒向けのダイレクトリクルーティングサービスの存在を認識してはいるものの、比較的新しい採用手法なだけに導入するのに何らかの懸念がある企業も少なくないようです。

「これまで新卒採用で様々な採用手法を実践してきたけどなかなか課題が解消されない。ダイレクトリクルーティングはどうなの?」
「ダイレクトリクルーティングの良さは理解しているつもりだけど、自社に導入してうまく活用できるのだろうか?」
「ダイレクトリクルーティングを活用して成果を確実に得るためには何が必要?」

今回は、新卒向けのダイレクトリクルーティングサービスに焦点をあて、企業が抱える採用課題やそれを解消するダイレクトリクルーティングの特性、成果を上げるための活用ポイントを解説します。

学生の行動に依存する「待ちの採用手法」では解決が困難な現代の新卒採用

新卒採用における採用課題は企業によって様々であり、例えば下記のようなことが挙げられます。

  • 同業界の採用競合に勝てない
  • 学生に社名を認知されていない
  • 理系学生が見つからない
  • 求める人材からの応募が少ない
  • 内定辞退率が高い
  • 入社後にミスマッチが発覚する

上記の他にも細かい課題はあるかと思いますが、細分化されたこれらの課題の多くは「そもそも自社が求める人材に会えていない」というのが根源にあるのではないでしょうか。

ナビサイト・求人広告などで広く募集をかけて応募を促す従来の「待ちの採用手法」で、自社が欲しい人材が来てくれるのであればいいのですが、そうでない場合は待っているだけでは解消しようがありません。

待ちの採用手法における新卒採用課題① 学生からの企業認知度が低い

学生から応募が来ない企業に共通しているのは「”学生からの” 認知度が低い」ことではないでしょうか。

学生からの認知度の低い企業とは、まず下記のような中小・ベンチャー企業、地方企業が当てはまります。

  • 社名自体が知られていない企業
  • 学生が企業を探す際に最初に思い浮かぶ企業群の中に入っていない企業
  • 一部では有名でも全国規模になると知名度が下がってしまう企業

また転職市場においては知名度や人気も高い大手企業であっても、学生からの認知度は低く、新卒採用には苦戦しているというBtoB企業も少なくありません。

提供している商品やサービスが世間的に認知されやすいBtoC企業に比べて、BtoB企業は「日常的に自社のことを伝える機会」が圧倒的に少なく、なかなか学生に認知してもらえないのです。

とは言え、学生は最初から大手企業やBtoC企業だけを志望しているわけではありません。

多くの学生は「自分の知らない企業を “自分で” 探し出す」術がなく、それらの企業の存在を知ることがないまま就活を終えてしまっているのです。

待ちの採用手法における新卒採用課題② 求める人材から応募が来ない

一方で、自社が求める人材と実際に応募が来る人材にギャップがあり、一定数の応募は獲得できていながらも採用に繋がらない、つまり「ターゲット外ばかりから応募が来てしまう」というのも、新卒採用でよくある悩みです。

具体的には下記のような状況が挙げられます。

  • 事業には興味を持ってもらえているが、実際の仕事内容に誤解がある
  • 主力製品や花形職種ばかりに応募が来てしまう
  • 業界特有のイメージによって求める人材から応募が来ない

上記は「学生が持つ外面的な企業イメージ」と「内面的な企業の実情」の間に生じる乖離をうまく修正できていないことが原因となっていることが多いです。

新卒学生には「企業や業界の一般的なイメージから就職先を選んでしまう」傾向がありますが、これは学生が業界研究や情報収集を怠っているというわけではなく、学生が得られる企業の情報には限界があることが根本的な原因です。

就業経験を持たない新卒学生は、その企業の社員や業界経験者から情報を得ることが難しく、局所的かつ断片的な情報を組合せて企業イメージを形成していきます。

そのため学生が抱く企業イメージは、どうしても企業の内面的な実情の要素が薄く、企業の主要事業(商品・サービス)のイメージや世間一般の業界イメージに影響を受けやすいのです。

また厄介なことに、学生が抱く固定的な業界イメージや企業に対する先入観は、マス広告や企業サイトなどの情報合戦だけでは簡単に塗り替えることができません。

企業側がこのことを十分に理解しないまま、広報的な企業の側面のみを強調した状態で選考プロセスを展開してしまうと、選考終盤や入社後にミスマッチが発覚し、選考辞退や早期離職につながってしまいます。

ダイレクトリクルーティングが新卒採用の課題を解消をする2つの決定的な強

繰り返しになりますが、新卒採用における主な課題は下記2点です。

  1. 学生からの企業認知度が低い
  2. 求める人材から応募が来ない

ここからは、以上で挙げた「待ちの採用手法」での解消が困難な新卒採用の課題に対する「攻めの採用手法:ダイレクトリクルーティング」の強みをお伝えしていきます。

新卒市場で認知度が低い企業こそ「ダイレクトリクルーティング」で会いに行く

学生からの認知度が低い企業の「新卒から応募が来ない」という課題の原因は、学生が主体となって企業を探すと、彼らの応募先は自分の認知範囲にある企業に限定されてしまうという仕組みにあり、学生主体である限りこの仕組みは打破されないというところに本質があります。

前述したように、学生は決して自分が認知していない企業に興味がないわけではありません。

「就活イベントで声をかけた時は自社のことを知らなかったけど、話をして興味を持った学生が入社してくれた」という事例もあるように、

この「自社のことを知らない学生と接触する機会」を企業から積極的に作り出す手法こそが「ダイレクトリクルーティング」です。

ダイレクトリクルーティングサービスは、不特定多数の学生にアプローチするのではなく、人材データベースからターゲットとなる学生を探し出し、会う前に候補者を絞り込むことができます。

個々の学生と向き合う機会が生まれることで企業と学生の相互理解を深めることが可能となるため、「会って話すことさえできれは学生は自社の魅力に気づくはずなのに会えない…」という企業認知度を課題としている企業こそ、ダイレクトリクルーティングサービスを活用する価値があると言えます。

※ダイレクトリクルーティングを活用して「企業の認知度の低さ」を解消した事例を以下のページからご覧いただけます。

メガベンチャー:トレンドマイクロ株式会社
⇒トレンドマイクロを知らなかったところからの大逆転!決め手は選考での「相互理解」にあった。

大手BtoB企業:ニッタ株式会社
⇒OfferBoxが無ければ絶対に自社を知らないまま就活を終えたであろう優秀な学生を採用できたニッタ株式会社の17卒採用は、「引継ぎ禁止令」が始まりだった。

“企業が求める人材” と “学生が持つ企業イメージ” のギャップを「ダイレクトリクルーティング」で解消できる

企業が求める人材に出会えない、ターゲット外からの応募が来る原因は、「企業が求める人材」と「学生が持つ企業のイメージ」にギャップが生じていることであり、この課題の難しさは学生の企業に対する先入観は簡単に変えることができないところにあります。

就労経験のない学生が、企業の内情やその企業で働く自分の姿を想像するには限界があり、断片的な情報のみで企業イメージを形成してしまうのは仕方のないことです。

断片的なイメージにとらわれない企業の現場・現実をしっかりと伝えるには、企業自らが学生に「コミュニケーションの機会」や「インターンシップなどのリアルな職業体験の場」を提供する必要があり、この機会を作る一手となるのが「ダイレクトリクルーティング」です。

事前に企業のリアルな情報提供を行うことで、例えば「面接でうまく話が噛み合わなかった」「エントリー時に想像していた雰囲気と違った」という選考時のミスマッチを事前に防ぐことに繋がるため、そういった意味でダイレクトリクルーティングは学生にとっても効率的で価値の高い採用手法であると言えます。

※ダイレクトリクルーティングを活用して「業界・企業イメージ」を解消した事例を以下のページからご覧いただけます。

化学メーカー × 機電系:住友理工株式会社
⇒地元企業としての知名度の高さや社名、業種イメージにより、応募はあるもののターゲット学生に出会えない

監査法人 × バックオフィスの一般職:有限責任あずさ監査法人
大手会計事務所が悩んでいた「業界イメージによる応募」 惹かれ合う採用の実現に向けての取り組みとは

新卒採用にダイレクトリクルーティングを導入する際の留意点|成功のポイントとは?

それでは、実際に「ダイレクトリクルーティングを導入しよう」と検討する際に、意識しておく基本的なポイントを説明します。

ダイレクトリクルーティングは長期的な施策であることを覚悟する

ダイレクトリクルーティングを導入して初年度から目標を大きく上回る成果を上げる企業もあれば、徐々に改善されていく企業もあります。

ダイレクトリクルーティングは、従来の「待ちの採用手法」とは異なる部分が多いため、どれほどの効果が得られるかは企業によって異なり、導入時の採用力やマンパワーによっては、導入直後は試行錯誤が続き工数がかかることも想定しておかなければなりません。

「たくさん集めること」と「たくさんの応募数に対する処理(書類選考・連絡・面接)」にかける工数は削減しやすいものの、自社に対する認知度や興味関心が低い人にもメッセージを送るわけなので、「待ちの採用」よりも口説くエネルギーが必要とされ、ここが採用人事の腕の見せどころとなります。

ダイレクトリクルーティングだからと言って、欲しい人材を簡単に採用できるものではありませんが、地道に取り組めば「この層の学生には自社のこういった部分が評価された」「この業界を志望している学生は自社でも活躍できる人材である可能性が高い」といった情報が社内に蓄積されていきます。

自社独自の採用パターンがある程度確立されるまでは、従来の手法以上に工数がかかることもあるかもしれませんが、自社が起こした1つ1つのアクションに対して得られた結果を随時ふり返り、試行錯誤を繰り返すことで、長期的かつ持続的に「採用力」を伸ばしていくことができるはずです。

ダイレクトリクルーティングにおける自社が求める人材要件を明確にする

人材要件を明確にする事はどの採用手法にも言えることですが、自社の求める人材要件の緻密な設計と明確化は採用計画を立てる上で軸となる最も重要です。

ダイレクトリクルーティングは、自社が欲しいと思う人材、活躍の見込みがある人材を事前に見極め、その学生にメッセージ(スカウト・オファー)を送ることから始まります。

そのため求める人材要件の明確化ができていないと、本来重点的にフォローすべき学生への対応を疎かにしてしまった結果、例え母集団形成できたとしても、その後に選考辞退や内定辞退と言った事にもなりかねません。

ダイレクトリクルーティングの特性である「事前に見極めて個々の学生に向き合うことに注力する」ということを活かすことができないのでは本末転倒です。

ダイレクトリクルーティングに限ったことではありませんが、採用計画の全体像を捉えた上で、「利用する目的と目標」「求める人材要件」を設定しましょう。

最後に

今回のポイントをまとめます。

  • 「認知度が低くて応募が来ない」「求める人材から応募が来ない(ターゲット外から応募が来る)」という課題は、学生が能動的に企業を探す「待ちの採用手法」では解消できない。
  • 多くの学生は「自分の知らない企業を “自分で” 探し出す」術がなく、それらの企業の存在を知ることがないまま就活を終えてしまう。
  • 学生は業界・企業に抱くイメージや先入観で就職先を決めてしまう傾向があり、企業が学生との「リアルなコミュニケーションの場」を提供しない限りそのイメージは覆すことは難しい。
  • ダイレクトリクルーティングは、自社のことを知らない学生も含め、自社が求める人材を事前に見極めた上で、それらの学生と接触する機会や個々の学生と向き合う機会を積極的に作り出すことができ、企業と学生の相互理解を深めることが可能となる。
  • ダイレクトリクルーティングは地道に取り組むことで自社の採用ノウハウを蓄積することができるが、工夫や改善なしでは効果を期待できない。

攻めの採用手法である「ダイレクトリクルーティング」は、従来の待ちの採用手法では難しい「自社が求める人材を探し出す」「志望業界が異なる学生へアプローチする」といったことが実現できる、新卒採用では比較的新しい採用手法です。

ただし「手軽に欲しい人材が獲得できる採用手法」という考え方では、途中から機能しなくなり、「今まで新卒採用手法を色々試してきたけどダイレクトリクルーティングもやっぱりダメだった」という結果に終わってしまうでしょう。

新卒向けのダイレクトリクルーティングを検討している企業は、本記事で記載した留意点を踏まえ、中長期視点の計画・目標を持って推進していきましょう。

人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部